
毎日が、特に休日に出かけなくてもリゾート気分で過ごせる場造りをする。
朝日のさすリビングで、時にはサンデッキでコーヒーを飲みながら朝食をとる。
浴室では露天風呂気分でのんびり朝風呂も良い!
緑いっぱいのリビングで昼寝も良い。
時には気の置けない友達と人生談議に花を咲かせる・・・・・・。
そんな暮らしの中での薪ストーブ!なのです。
薪ストーブの設計理念
勿論二酸化炭素の排出の削減、そして森の活性化等大切なこともあるが、何と言っても心まで温かくなる心地良さ灯りを消してゆらゆら燃える火を見て、パチパチ燃える音を耳にしてグラスをかたむける、最高です!
薪ストーブは単なる暖房機ではありません。
- 体を動かすことの少ない現代社会の中で健康の為に汗をかいて薪を作る。
- 親子で力を合わせて家の為の仕事として薪作りをする。
- それぞれの部屋ではなく自然に家族が薪ストーブの廻りに集まってくる。
そんな生き方、暮らしの一部としての薪ストーブなのです。
薪ストーブの設計要旨
但し薪ストーブは飾りではありません。
そこには確たる設計要旨、そして性能がなければなりません。
薪ストーブは暖房機です。その空間での位置がとても大切です。
基本設計の段階から平面構成、断面構成をしっかりと把握し最大限に機能する位置取りを確保しなければなりません。
薪ストーブ一台で1階、2階、家全体を温める事です。
単に部屋を並べた間取りではなく、暮らしの場としての空間として部屋を造らない、壁を造らないといった設計理念に基付き、構造上必要な壁を有効に配置し、心地良い空間として創造する。
それには家全体の気密、断熱性能が欠かせない重要な課題です。家全体を1階床、1階、2 階の外壁、屋根を外張り断熱とする。

薪ストーブの設計機能


薪ストーブは平面としては1階の家全体の中心に、そして1階、2階の空間の繋がりとして吹 き抜けの階段室に接続して設置する。
薪ストーブを暖房機としての採用するには高気密高断熱、特に機密に付いて最大限に考慮した計画としなければなりません。
何故なら薪ストーブは前面から空気(酸素)を取込み、薪を燃焼させるからで、すきま風が有れば背中が寒いといった事になるからです。
そうであれば吸気をどうするかは大変重要な課題になります。
同時にどこに吸気するかも大切です。
室内の空気は自然に上が暖かく下が下がってきます。
下の下がった空気を薪ストーブ(A)が取込み煙突を通して排気(C)します。
そうであれば一番高い所に一番暖かい空気(H)を吸気すれば良い事になります。そこで上記の薪ストーブの吸気、排気、換気のシステム図の説明を致します。
(A)は薪ストーブの位置です。
そして後ろの煙突の通る六方塞がれたブロック積みの空間(F)に、外からの冷たい新鮮な空気(D)を150φのVU管(E)を通して取込み、薪ストーブの煙突による熱い空気と熱交換するチャンバーの役目を持たせる。
薪ストーブの煙突はステンレス製のシングルとし、それにステンレス製300φのさや管(G)を図の様に取付ける。
そして(E)(F)(G)の空間を部屋全体の空気と遮断し、(D)から取り込んだ冷たい新鮮な空気を(F)(G)の中で温め、上昇気流を起こして(H)に温められた空気を供給します。
又、このシステムは高気密空間のもう一つの大切な換気のシステムとしても機能します。薪ストーブを通して自然の換気をする事です。 部屋の一番高いところに新鮮で暖かい空気(H)を取り入れる事により、自然に冷めた空気が下に下がり、一番長く滞在して冷めて汚れた空気が薪ストーブ(D)を通して煙突から外に排気される事になります。