「健康」をキーワードとし、木の家造りを通して豊かな暮らしを提供していきます。

今日本は、豊かさの価値観が「もの」から「こころ」へと変わりつつあります。こうした中で「健康」をキーワードに日本の自然環境問題と高齢化社会問題に目を向け、人と人とのネットワークの創造を通して、多くの人々に健康で豊かな暮らしを提供していきます。
当社では、「舎造りは産業ではなく文化である」と考えています。ただ単に企業の利益を追求するのではなく、独自の住宅文化を創造し、木の家造りを通して日本の文化に貢献していきます。

豊かな自然環境の中で健康で生き生きと暮らす。

理 念

豊かな自然環境の中で、自然との共生・社会との共生・人との共生を大切にし、そこに住む人の人生観に基づいて、健康で生き生きと暮らせる舎造り・・・・。

戦後60余年、日本は経済の高度成長の中、豊かな生活と引き換えに多くのものを失ってきました。今、住宅造りもまた、全国・地方・地域規模の大・中・小さまざまなハウスメーカーと称される事業体主導で、産業としての住宅造りが成されています。住宅文化というには程遠く、日本全国画一的な「商品としての住宅」が氾濫しています。宅地にしても、まだ高度成長期の不動産としての価値観で宅地分譲され、安易に売買されています。

これからも高度成長期のような発展は望めないでしょうし、収入の増加も期待できないでしょう。しかしながら各企業の週5日制も定着しつつあり、これまで以上に一人一人が自分らしくどう生きるかが問われる反面、多様な価値観で生きられるすばらしく良き時代でもあります。

そうした中での舎造りはどうあるべきでしょうか?
舎造りは文化であると考えています。
文化とは何か?
それは「こだわり」です。

舎造りは物造りではなく、どう生きたいかという人生哲学としての個人のこだわりであり、そして高温多湿の日本の気候風土の中で長い間に培われ、自然淘汰され、地域のこだわりとして生き残ってきたものが伝統文化なのです。
「いい生活がいい人生である」といった価値観ではなく、「自分らしくどう生きるか」といった人生観に基づいた、そして「自然の中で健康な生活をする」といった価値観での舎造りです。

品 質

構造、材料 ( 木材 )
住宅の構造は大きく分けて木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造が考えられますが、高温多湿の日本の気候風土や、歴史的背景からも木造が最適でしょう。しかしながら単に主要構造部を木にしたもの、木目の合板で化粧した見せ掛けだけの木の家ではなく、柱、梁等の構造材をあらわしとした、木の特性を生かしたホンモノの木の家造りです。

しかしながら木をあらわしにすることはそう簡単なことではありません。木の良い特性である、呼吸をして細胞が壊れる事無く活動することにより、自然の気調 ( 断熱、調湿、浄化 ) をするといったことが、建築品質の面からの欠点である伸縮が構造欠陥につながったり、隙間ができる・割れる・ねじれる・樹脂が出るといったことと表裏一体だからです。それを補うにはいかに乾燥した材料 ( 含水率15~18%)を使うかにかかってきます。

又、自然環境の維持の観点からいかにして地域材、国産材を使用するかは大変重要な問題です。但しそこには文化としての木の家造りのシステムが失われ、日本の林業が壊滅的状態にある今、そして輸入材とのコストの面からも、大きな障害があります。しかしながらここで、何か大掛かりな組織ではなく、全国津々浦々の地域の造り手、住まい手、そして一般市民が顔の見える関係を大切にした新しい舎造りのネットワークを作らなければなりません。

敷 地

舎造りの第一歩は敷地選びから始まります。宅地分譲された土地を安易に買い求めるのではなく、豊かな自然環境 ( 日照・通風・採光に十分な配慮が可能な環境 )の中での生活を目指し、敷地選びをしたいものです。そしてそのお手伝いをすべく日頃より情報ストックを心掛けています。

人 の 和

職人の集団として
戦後60余年、家造りに於いても大工、左官、瓦、建具、指物、畳といった職人の技はほとんどが失われようとしています。わずかに50代 、60代の職人に引き継がれている伝統の技も発揮する場もなく消え去ろうとしています。

今ここで次の世代へどう継承していくかは大きな課題です。

ホンモノの木の家造りを目指す当社にとって、こうした職人の集団を作ることは必要不可欠です。しかし、そのことは簡単に短時間で出来ることではなく、ましてや一企業で成し得る事でもありません。但し、いつまでも手を拱いている時ではなく、確たる計画を持って一歩づつ前進すべく方策を取っていかなければなりません。

モノを造るのは結局人です。それぞれの職人が、最後まで誇りと責任を持った仕事をするしか良い舎を造る方法はないのです。木の家を造ろうというのであればなおさらです。

メンテナンス

理念に基づいた木の家造りのもう一つの大切なことは、如何にメンテナンスをしていくかです。もちろん「瑕疵」に対する会社の責任は当然ですが、そのこととはべつに、木の家の良さを維持管理していくことの大切さをしっかりと認識していくことへの活動も大きな使命です。

しかし、認識することとは別に、これを支援していく組織作りが必要と考えています。こうした観点に立って、会社とは別の組織として、ユーザーを会員とするメンテナンスを中心とした事業を行う会員組織を持ち、これを全面支援していきます。

同じ感性で、同じ価値観で、まちづくりとして、地域に貢献していきたい。

明 日

あらゆる権威、価値観、社会システムが地殻変動を起こしている時代、このような不安定な時代を生きる私たちが見えない前方を透視するために必要なもの、それは敏感な「感性」です。

ではどうしたら感性を磨いて鋭敏なものに出来るのでしょうか? それは「感動すること」です。さらに私たちは感動するためには良い仲間を持ち、喜びを分かち合うことが大切であると考えます。

舎は権威の象徴や個人のステイタスシンボルではなく、どう生きるかの暮らしの場であると考えます。同じ感性で、同じ価値観で、その時の生活に合わせて移り住む、そうしたシステムの確立、そして場の提供も必要と考えています。特に少子高齢化社会に対応した「まちづくり」としての地域作りに貢献していきます。